MISC

2014年10月

マンモグラフィ検診の有効性に関する最近の動向

乳癌の臨床
  • 岩本 高行
  • ,
  • 元木 崇之
  • ,
  • 土井原 博義
  • ,
  • 松岡 順治

29
5
開始ページ
503
終了ページ
508
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)篠原出版新社

マンモグラフィ検診の目的は早期発見・早期治療である。マンモグラフィ検診によって死亡率を16%減少させることができたという代表的な8つのランダム化比較試験のメタアナリシスは乳癌検診の普及率向上に貢献しており、現在、欧米を中心に検診率は70%を超えている。しかし、近年、乳癌検診の死亡率減少の有効性に対するnegativeな報告が続いており、ついに2014年、Swiss Medical Boardはマンモグラフィ検診の見直しの勧告を報告した。今回われわれは乳癌検診が乳癌死亡率に与える影響が限定される理由について生物学的または臨床病理学的に考察を行った。今後は、マンモグラフィ検診の意義(Benefit & harm)についてのインフォームドコンセントを行い、受診者自身がマンモグラフィ検診を受けるかどうかを選択することが必要であると考える。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 0911-2251
  • 医中誌Web ID : 2015045496

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