高CO$_{2}$濃度環境によるシロイヌナズナの物質貯蔵関連遺伝子変異体への影響の解析
東京理科大学公開シンポジウム「アグリバイオへの理工学的なアプローチを目指して」
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- 開催年月日
- 2015年7月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 東京
- 国・地域
- 日本
人間が食物として収穫する果実や根が同化産物を貯蔵する能力はシンク能力と呼ばれ、葉などが光合成を行う能力であるソース能力と対比して考えられている。ソース能力については生育との関係が多く研究されており、例えば、高CO$_{2}$環境下では光合成が促進され生育速度が上がることが分かっている。一方、シンク能力については生育との関係があまり研究されていない。そこで本研究ではシンク能力に関係する遺伝子の変異株を高CO$_{2}$環境において生育させ、シンク能力と生育との関係に高CO$_{2}$が及ぼす影響を調べた。その結果、いくつかの変異株が野生型とは異なる生育を示したが、その差異はCO$_{2}$の濃度によって変化していた。よって、シンク能力と生育の相互関係の変化には、意外にも、外部のCO$_{2}$濃度が影響を及ぼすことが分かった。今後は高CO$_{2}$におけるソース器官とシンク器官の関係を調べるために、PETISを用いて光合成によって生産される同化産物の動きを見く予定である。