ダイズ根が根圏土壌へ分泌した有機物の可視化と定量解析,2 異なる培地条件における分泌物の分布の比較
日本土壌肥料学会2015年度京都大会
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- 開催年月日
- 2015年9月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 京都
- 国・地域
- 日本
植物の根は、有機酸等を根圏土壌へ分泌し、土壌から難溶性の栄養元素を獲得する能力を持っている。根系構造の中では、部位によって根の発達ステージや分泌物の材料となる地上部からの光合成産物の転流量、そして根の周囲の養分の可給性や存在量などが異なるはずである。こうした根系の各部位における有機酸等の分泌の制御機構については、未だに不明な点が多い。我々は、$^{11}$CO$_{2}$と$^{13}$CO$_{2}$を併用してダブルトレーサ実験を行い、根系各部位における分泌物の分布を$^{11}$Cで可視化し、この画像を元に根および根圏土壌に対して$^{13}$Cで分泌物などの成分を詳細に分析すれば、根の分泌の制御機構の全容を明らかにできると考えた。そこで本研究では、様々な養分環境下における根系各部位の分泌物の成分分析を行うために、根箱装置内で局所的に切り出しが可能な、土壌に代わりうる栽培資材の検討を試みた。珪砂あるいは寒天培地の根箱で栽培したダイズを対象に撮像実験を行った結果、珪砂に比べて寒天培地のほうが分泌物の量が多く、それぞれに炭素ビーズを混合することによって、分泌物の量が更に上昇することが分かった。