2019年7月
加熱式タバコの誤飲による急性ニコチン中毒の危険性
日本小児科学会雑誌
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- 巻
- 123
- 号
- 7
- 開始ページ
- 1174
- 終了ページ
- 1177
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (公社)日本小児科学会
2016年4月1日から17ヵ月間に加熱式タバコの誤飲を主訴に救急外来を受診した小児8例の臨床的特徴を調査した。性別は男児5例、女児3例、月齢は9ヵ月から16ヵ月(中央値11.5ヵ月)であり、誤飲したものは使用前のスティックが4例、使用後の吸い殻が4例で推定誤飲量は様々であった。臨床症状は1例に嘔吐を認めたが、重篤な急性ニコチン中毒を起こした症例はなく、推定誤飲量が不明な1例を除く7例は外来診察のみで帰宅となった。加熱式タバコのスティック1個には小児が急性ニコチン中毒を引き起こす可能性のあるニコチン量が含まれているが、現時点でその摂取量とニコチン溶出に関するデータはなく、加熱式タバコの誤飲症例では急性ニコチン中毒を起こす可能性に留意した経過観察が安全な対応と考えられた。
- ID情報
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- ISSN : 0001-6543
- 医中誌Web ID : 2019333344