2010年2月
腫瘤形成性虫垂炎に対して腹腔鏡下にinterval appendectomyを施行した1例
日本内視鏡外科学会雑誌
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- 巻
- 15
- 号
- 1
- 開始ページ
- 93
- 終了ページ
- 97
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本内視鏡外科学会
患者は66歳、男性。脳梗塞の既往がありアスピリンを内服中であった。右鼠径部の膨隆を主訴に2008年1月に当科を受診した。血液検査にて白血球とCRPが上昇し炎症所見があった。CT検査ではヘルニア内容が大網の鼠径ヘルニアと後腹膜膿瘍を伴う腫瘤形成性虫垂炎を認めたが、保存的に経過をみた。下部消化管内視鏡検査にて腫瘤性病変を認めなかった。3ヵ月の経過観察後、腹腔鏡下虫垂切除術を施行した。回盲部が腹膜に癒着し、その背側に炎症のない虫垂があった。癒着剥離と虫垂切除は容易で、術後合併症はなく経過良好であった。腫瘤形成性虫垂炎に対する腹腔鏡下interval appendectomyは整容性と安全性に優れた有用な術式であると思われた。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 1344-6703
- eISSN : 2186-6643
- 医中誌Web ID : 2010110413