2018年4月 - 2021年3月
発癌の分子メカニズムの違いに着目した大腸癌TGF-βシグナル伝達経路の新たな分類
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
申請者らは、TGF-βシグナル伝達経路に異常を有する大腸癌には、2つの異なる発癌の分子メカニズムが存在することに着目し、「TGF-βシグナル伝達経路に異常を有する大腸癌は、シグナルの受容体であるTGFBR2もしくはACVR2Aに遺伝子変異をもつ群(受容体変異群)と、細胞内におけるシグナル伝達の調節因子であるSMAD2もしくはSMAD4に遺伝子変異をもつ群(調節因子変異群)とに分類することができる」という仮説を立て、本研究を企画した。本研究の目的は、「受容体変異群と調節因子変異群について、病理像・臨床像・人種差・蛋白質発現を解析し、発癌の分子メカニズムの違いに着目した大腸癌TGF-βシグナル伝達経路の分類における研究基盤を確立すること」である。
本年度は、散発性大腸癌におけるTGF-βシグナル伝達経路と、MAPK経路におけるBRAF V600E変異およびWnt経路におけるRNF43変異との関係を解析し、その結果を英文雑誌に投稿した。
Matsumoto A, Shimada Y, et al. RNF43 mutation is associated with aggressive tumor biology along with BRAF V600E mutation in right-sided colorectal cancer. Oncol Rep. 2020 Mar 23.doi: 10.3892/or.2020.7561.
本年度は、散発性大腸癌におけるTGF-βシグナル伝達経路と、MAPK経路におけるBRAF V600E変異およびWnt経路におけるRNF43変異との関係を解析し、その結果を英文雑誌に投稿した。
Matsumoto A, Shimada Y, et al. RNF43 mutation is associated with aggressive tumor biology along with BRAF V600E mutation in right-sided colorectal cancer. Oncol Rep. 2020 Mar 23.doi: 10.3892/or.2020.7561.
- ID情報
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- 課題番号 : 18K08612
- 体系的課題番号 : JP18K08612