1994年11月
善導浄土教における阿弥陀仏論
真宗学
- 巻
- 号
- 91・92号
- 開始ページ
- 481
- 終了ページ
- 484
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
当論は、善導の阿弥陀仏体験論、即ち観仏三昧・念仏三昧を通して阿弥陀仏に見えるという「見仏体験」に焦点を当て、これを善導に関する伝記や碑文、著述の中にその内容を伺い、浄土教的宗教体験の特色を考察したものである。『往生礼讃』には、これを端的に「弥陀仏国は能所の感なり」と示し、阿弥陀仏・浄土の世界は我々の主観の構成した表象としての存在ではなく、主体的な体験の内に開かれてくる存在・世界であることが示される。