2020年12月
お酒を適切に「嗜む」ためのマインドフルネスの応用 : Mindful Tastingの探索的検討
埼玉学園大学紀要. 人間学部篇
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- 巻
- 号
- 20
- 開始ページ
- 89
- 終了ページ
- 98
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 埼玉学園大学
不適切な飲酒が社会問題化する中、社会的にも飲酒の規制について必要性が示されているが、量的な規制が多く、心理学的な側面から適切な飲酒方法について検討された知見は数少ない。本研究は、マインドフルネスを引用した適切な飲酒行動、いわゆる「マインドフル・テイスティング(MT)」を提唱し、概念の精緻化を行うためにこれまでのマインドフルネスやマインドフル・イーティングに関する知見を概観した。先行研究を概観した結果、マインドフルネスの概念を飲酒行動に特化した形で応用した知見が少ないことや、アルコール依存などの臨床圏に対しては効果があるものの、一般人を対象とした調査結果にはばらつきがみられる可能性が示された。以上の結果を踏まえ、マインドフル・テイスティングの暫定的な定義を行った。また、マインドフル・テイスティングを測定する尺度を作成する際の注意点、ならびにマインドフル・テイスティングを促進するための訓練方法の開発について提案を行った。さらに、マインドフル・テイスティング概念を精緻化するためには、マインドフルネス研究知見を応用しつつも、各種の飲酒専門家からテイスティングの手法について情報を得ることが有益であることなどが議論された。
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1347-0515
- CiNii Articles ID : 120006957837
- CiNii Books ID : AA11612864