2016年4月 - 2019年3月
マイクロドロップレットを用いた単一微生物からの生合成遺伝子クラスターの超並列解析
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費
環境中の微生物は99%以上が難培養性であり、生物界におけるダークマターと例えられる。難培養微生物が有する遺伝子の詳細な解析には、単一細胞レベルでのゲノム解析が有効であるが、従来までの手法では、多様な細胞種に適用可能なスクリーニング量が得られていなかった。そこで本研究では、環境中の微生物がもつ全ゲノムの情報を単一細胞レベルで解析し、標的微生物が有する遺伝子の情報を効率的に取得する技術の開発を目指す。
本年度の研究では、前年度に開発した微小液滴内での全ゲノム増幅技術を用いて、得られた増幅産物からの次世代シーケンサによる配列解析を行った。この結果、微小液滴を用いた単一細胞のゲノム増幅技術が、従来法に比べより高精度かつ多数の単一細胞に対して応用が可能な技術であることを実証することができた。以上の結果をまとめ、論文発表を行った。
本年度はまた、開発した手法の環境微生物への応用を行い、土壌細菌やマウスの腸内細菌などを対象としたゲノム解析に取り組んだ。これにより、土壌細菌からは17個、マウス腸内細菌からは72個の単一細胞由来のゲノム情報が獲得され、得られた情報の約65%が国際基準で定められた指標においてHigh-qualityもしくはMedium-qualityに分類されることが明らかとなった。以上の結果から、環境の異なる様々な条件のサンプルを用いた場合においても、開発した手法によって高品質なゲノム情報が取得可能であることが証明された。
本年度の研究では、前年度に開発した微小液滴内での全ゲノム増幅技術を用いて、得られた増幅産物からの次世代シーケンサによる配列解析を行った。この結果、微小液滴を用いた単一細胞のゲノム増幅技術が、従来法に比べより高精度かつ多数の単一細胞に対して応用が可能な技術であることを実証することができた。以上の結果をまとめ、論文発表を行った。
本年度はまた、開発した手法の環境微生物への応用を行い、土壌細菌やマウスの腸内細菌などを対象としたゲノム解析に取り組んだ。これにより、土壌細菌からは17個、マウス腸内細菌からは72個の単一細胞由来のゲノム情報が獲得され、得られた情報の約65%が国際基準で定められた指標においてHigh-qualityもしくはMedium-qualityに分類されることが明らかとなった。以上の結果から、環境の異なる様々な条件のサンプルを用いた場合においても、開発した手法によって高品質なゲノム情報が取得可能であることが証明された。
- ID情報
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- 課題番号 : 16J10443
- 体系的課題番号 : JP16J10443