2018年4月 - 2021年3月
経験学習の視点から集合研修の転移を目指す教師用アクションプランシートの開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
小学校から高等学校の教師を対象として,これまで,集合研修を受けた教師がその研修で得られた成果を,校内でどのように活かしているのか(研修転移)について調査をした。具体的には,研究組織の各メンバーが,それぞれ複数名の教員にインタビューをし,集合研修についてのイメージや,研修転移についてのこれまでの経験について確認するとともに,その仮モデルを生成した。また,インタビューをもとに,質問紙調査を作成した。質問紙調査においては,「当該教員研修で得られた学びをどのように校内等への普及に活かしているか」「当該教員研修で得られた学びを,自身でどのように発展させているか」という点を中心にたずねた。その結果は現在分析中であるが,自身で「効果的であった」ととらえている研修は,「強制されるよりも任意で受講した研修」がやや多い傾向にあるということ,「自らの資質向上のため」に受講した研修が多いということがわかった。具体的な研修転移の方策としては,「研修で学んだことを自身の学校でやってみた」「研修内容について,自身の取り組みや学校の現状とつなげて振り返った」「研修内容に関連する情報をさらに調べた」「研修で学んだことについて,個人的に誰かに話してみた」などの取り組みがあった。一方,「研修で学んだことについて,校内研修や勉強会を通して他の人に伝えた」や「研修で学んだことについて,他の誰かとともに取り組んでみた」など,他者とのネットワークを意識するような取り組みは少ないことがわかった。加えて,こうした取り組みを実施するにあたり,職場等で誰かから支援を受けることが少なかったことが明らかとなった。
研究成果としては,これまで研究組織が行ってきた集合研修についての評価から,研修転移に関する課題をいくつか抽出したものを発表した。
研究成果としては,これまで研究組織が行ってきた集合研修についての評価から,研修転移に関する課題をいくつか抽出したものを発表した。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K02821
- 体系的課題番号 : JP18K02821
この研究課題の成果一覧
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論文
2-
日本教育工学会研究会報告集 20(4) 171-174 2020年12月
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日本教育工学会研究会報告集 20(3) 125-130 2020年10月
講演・口頭発表等
1-
日本教育工学会 2019 年秋季全国大会 2019年9月8日