講演・口頭発表等

2019年3月

未利用広葉樹と早生造林木としてのコウヨウザンの収穫利用可能性

第130回日本森林学会大会発表データベース
  • 鈴木 保志
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  • 幸泉 茉友
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  • 吉村 哲彦
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  • 山崎 真
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  • 渡辺 靖崇
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  • 青木 遥

開催年月日
2019年3月 - 2019年3月
記述言語
日本語
会議種別
主催者
日本森林学会

<p>本報告では、般的人工林以外からの木質バイオマス供給源として、未利用広葉樹林と、人工林の齢級不均衡を改善する一方策として近年注目されている早生造林木のコウヨウザンの収穫利用可能性について検討する。旧薪炭林などの未利用広葉樹林は、放置のためナラ枯れや竹林の侵入など生態系機能の劣化が問題となっており、間伐や有用樹種の伐採利用などの適切な施業による生態系機能の回復が求められているが、そのためには伐出施業の収支確保が不可欠である。福田ら(2019)は、架線集材により人工林と広葉樹林をあわせて皆伐収穫し、人工林の残材と広葉樹林の主伐材は未利用バイオマス材として利用した場合の収益性を推算し、その可能性を見出した。本報告では、高知大学演習林の人工林および広葉樹林について、作業道の開設と車両系あるいは軽架線による伐出を行った場合の収益性について試算を行った。旧薪炭林であった放置広葉樹林は、高知県黒潮町における鈴木ら(2019)の事例と同様、森林簿よりも蓄積は大きく大径木も散在していることから、発電用燃料材以外に付加価値の高い薪炭材や薪などの割合を増やすことで、収支の向上が期待された。</p>