共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

マイノリティ高齢者のヘルスリテラシー支援のための地域包括ケアのモデル構築

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
18K10513
体系的課題番号
JP18K10513
配分額
(総額)
3,770,000円
(直接経費)
2,900,000円
(間接経費)
870,000円

本研究は高齢化する日本に定住する日本語を母語としない高齢者が地域ケアサービスの選択やセルフケア能力を高めるために、言語通訳といった支援者の養成と地域ケアサービス提供者となる地域包括支援センター職員の文化的コンピテンシーを高めることを目的としている。
1年目となる当該年度は、神戸市が独自に実施している定住外国人高齢者の介護通訳(コミュニケーション・サポーター)の通訳場面の実際を観察し、通訳上の課題を把握することを目的とした。定住外国人の上位を占める韓国、中国、ベトナム語それぞれのサポーターに同行し、参与観察と観察後の振り返りをインタビューで行い、質的に分析する方法を予定していたが、韓国語の需要が少ないうえ、当初予定していた韓国語通訳の場面が災害により中止されてしまい、中国語とベトナム語のみの参与観察となった。また参与観察の場面において、日本人主任介護支援専門員が通訳を利用するうえでの課題を挙げたため、当初の研究計画に加えて、通訳派遣を要請する側(日本人ケアスタッフ)で、外国人高齢者のケアを経験したことのある3名を対象にケアを提供する際の課題についてインタビューを行い、質的に分析を行った。結果、コミュニケーション・サポーターならびに、日本人ケアスタッフ間で言語通訳の齟齬や意識の違いがあることが把握された。
今年度の結果をもとに、次年度は地域包括支援センター職員を対象にし、言語マイノリティ高齢者の対応の経験やコミュニケーション、ヘルスリテラシーの課題について調査を行っていく。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K10513
ID情報
  • 課題番号 : 18K10513
  • 体系的課題番号 : JP18K10513