2020年1月
PETINIA法による血中ミコフェノール酸測定試薬の基準測定法LC-MS/MS法との比較
医学検査
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- 巻
- 69
- 号
- 1
- 開始ページ
- 36
- 終了ページ
- 43
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本臨床衛生検査技師会
ミコフェノール酸モフェチル(mycophenolate mofetil;MMF)は臓器移植において主に用いられている免疫抑制薬で、ミコフェノール酸(mycophenolic acid;MPA)のプロドラッグである。MPAのAUC0-12が臨床効果や拒絶反応に相関することから、薬物血中濃度モニタリング(therapeutic drug monitoring;TDM)が推奨されている。血漿中MPA濃度測定には従来LC-MS/MS法やEMIT法などが用いられていたが、前者は操作が煩雑で多大な時間を要すること、後者は代謝産物との交差反応により偽高値を示す可能性があることが知られている。今回、PETINIA法による血漿中MPA測定試薬の基本性能および各種検体条件による影響について検討するとともに、高濃度領域も含めたLC-MS/MS法との相関性について評価した。PETINIA法によるMPA血中濃度測定は、感度や再現性、特異性において良好な性能を示した。血清分離剤による測定値への影響は認められず、保存安定性は試薬添付文書上の期間内で保たれていた。LC-MS/MS法との相関は良好であるが(y=1.18x-0.09、r=0.980、p<0.01)、15μg/mL以上の高濃度領域ではPETINIA法が高値を示すことが明らかとなった。以上より、PETINIA法による血漿中MPA濃度測定は低濃度領域では臨床的に有用性であるが、高濃度領域においては、解釈に注意が必要であることが示唆された。(著者抄録)
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- ID情報
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- ISSN : 0915-8669
- eISSN : 2188-5346
- 医中誌Web ID : U120350006