イオン電極を用いた高放射性廃液中のNa分析法の検討
令和3年度日本原子力学会北関東支部リモート若手研究者・技術者発表会
- ,
- ,
- ,
- ,
- 開催年月日
- 2022年1月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- online
- 国・地域
- 日本
東海再処理施設の廃止措置における最優先課題は、高放射性廃液(HALW)のガラス固化処理である。HALW中のNa濃度は、溶融時のガラスの粘度、固化体からの元素の浸出率に影響を及ぼすため、ガラス固化処理時に正確且つ迅速な分析が必須である。現行のNa分析は、セル内での遠隔操作のために独自改造を施した誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP-OES)を用いて実施しているが、故障時は復旧に時間を要し、ガラス固化処理運転の遅延を招くリスクがある。本件では、ICP-OES故障時のガラス固化処理遅延リスクをなくすため、イオン濃度に応じた起電力を測定するイオン電極法に着目し、Naに選択性を有するイオン電極を使用した代替分析法を検討した。発表では、イオン電極を用いたHALW中Na分析において、最も分析値に影響を及ぼすと考えられる試料中のH$^{+}$濃度の影響、HALW中の共存元素の影響について調査した結果と、東海再処理施設におけるHALW中のNa分析結果について報告する。