MISC

2013年1月

Basic nephrology 検査・診断 慢性腎臓病におけるHDLコレステロールの機能異常

Annual Review腎臓
  • 山本 卓
  • ,
  • 風間 順一郎
  • ,
  • 丸山 弘樹
  • ,
  • 成田 一衛

2013
開始ページ
136
終了ページ
142
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)中外医学社

慢性腎臓病(CKD)は心血管系疾患の独立したリスクファクターであり,CKDの進行に伴い心血管系疾患の発症頻度が増加することが知られている.CKDでは心血管系疾患の基盤である動脈硬化病変内のマクロファージおよびそれと反応するHDLなどリポタンパク質の機能障害が促進される可能性がある.我々は血液透析患者HDL(HD-HDL)のマクロファージに対する作用を解析し,HD-HDLのcholesterol efflux,抗炎症作用が非CKD-HDLと比較して著しく損なわれていることを見出した.これらHDLの機能異常が末期腎不全患者における動脈硬化の進行のメカニズムの一端を担っている可能性が高く,それに対する治療介入はCKD患者における心血管系疾患発症の抑制につながることが期待される.(著者抄録)

ID情報
  • 医中誌Web ID : 2013179531

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