共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

カミキリムシ科における訪花性の進化およびそれに伴う多様化についての研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究
  • 山迫 淳介

課題番号
18K14776
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

初年度は、申請研究を進めるうえで必要な解析材料として、カミキリムシの中でも最も多くの訪花性種を含むカミキリムシ科ハナカミキリ亜科を中心としてヨーロッパ、アジア、および北アメリカの遺伝子解析用サンプル、または遺伝子情報の収集を重点的に行った。さらに、これまでに集積したサンプルを用いて、ミトコンドリアおよび核遺伝子領域の塩基配列を決定した後、得られた遺伝子情報に基づいて、系統樹を作成し、各地域に産する分類群間の系統関係の推定を試みた。しかし、当初予定していたミトコンドリアおよび核遺伝子領域を用いた解析の結果、ハナカミキリ亜科だけをみても特に族や属といった高次分類群の系統関係が不明瞭な箇所も少なくなかったため、カミキリムシの訪花性の進化を検証するためには、予定していた遺伝子領域のみならず、異なる遺伝子領域も追加して解析する必要があると考えられた。
また、標本情報や文献情報、研究者の観察例、および日本国内や台湾で行った野外調査に基づいて、各種の分類情報および訪花性に関する情報を収集、記録した。標本情報や観察例、および野外調査で得られた知見から、これまで訪花性を示さないと考えられてきた分類群の一部には、きわめてまれに訪花している可能性がある種が含まれていることが明らかとなった。そのため、これらの分類群について、博物館等に所蔵される標本を用いて、その訪花性について詳細に検証する必要があると考えられた。