2016年
歯科衛生士による咀嚼筋痛障害患者に対する行動変容法の効果
日本顎関節学会雑誌
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- 巻
- 28
- 号
- 2
- 開始ページ
- 135
- 終了ページ
- 143
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11246/gakukansetsu.28.135
- 出版者・発行元
- 一般社団法人 日本顎関節学会
<p>近年,顎関節症の寄与因子の一つとして歯列接触癖(TCH)が注目されてきた。しかし,TCH是正の介入効果を検証した報告は少なく,特に歯科衛生士によるものは見つけられない。そこで,本研究では咀嚼筋痛障害を有する患者を対象に,歯科衛生士による行動変容法を用いたTCH是正指導を行い,その介入効果を検証することを目的とした。咀嚼筋痛障害患者をランダムに介入群(14人)と対照群(14人)に割り付け,歯科衛生士が患者に対し「張り紙法」による行動変容アプローチを行い,その効果を無痛自力開口量,最大自力開口量,強制開口量,圧痛部位数,現在の痛み,過去1週間の最大の痛み,過去1週間の平均の痛み,顎機能に関する活動制限項目数について比較検討した。</p><p>再診時には,介入群で無痛自力開口量,強制開口量,圧痛部位数が有意に改善し,一方,対照群では無痛自力開口量,最大自力開口量が有意に改善した(p<0.05)。群間比較では過去1週間の最大の痛みと過去1週間の平均の痛みに有意差が認められた(p<0.05)。</p><p>歯科衛生士による行動変容支援は咀嚼筋痛障害患者の症状改善に有効であることが示された。また,指導内容実施調査において,介入群患者の全員が「できた」「だいたいできた」と回答しており,歯科衛生士による介入の容易性や有用性が示唆された。本研究の結果から,歯科衛生士による行動変容サポートは,歯科衛生士の患者に対する新しい介入分野として期待できる。</p>
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11246/gakukansetsu.28.135
- ISSN : 0915-3004
- CiNii Articles ID : 130005421309