2011年
耳下腺上皮筋上皮癌の一例
日本臨床細胞学会岡山支部会誌
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- 巻
- 30
- 号
- 開始ページ
- 40
- 終了ページ
- 42
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 岡山県臨床細胞学会
80歳代男。頸部エコーで右耳下腺内に不整形腫瘤を認め、穿刺吸引細胞診を施行した。壊死物を伴う嚢胞内容を背景に、シート状ないし管状配列を示す小型で細胞質に乏しい上皮細胞集塊、小集塊〜散在性に出現する大型裸核状筋上皮細胞を認め、筋上皮細胞が粘液球を取り囲む構造がみられた。筋上皮細胞の核は裸核状で大型、不整形、クロマチン細顆粒状で、大型核小体を認めた。以上より腺様嚢胞癌と推定したが、組織学的に腫瘍は嚢胞内に上皮細胞と筋上皮細胞が明瞭な二層構造を示して乳頭状あるいは充実性に増生していたことから上皮筋上皮癌と診断した。腫瘍細胞には腺腔形成、偽腺腔形成を認めた。免疫組織化学的に上皮細胞はEMA陽性、筋上皮細胞はα-smooth muscle actin、p63陽性、偽腺腔、基底膜様物質がType IV collagen陽性であった。
- ID情報
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- ISSN : 0289-0984
- 医中誌Web ID : 2012159076