共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

薬剤耐性(AMR)対策に向けた抗菌薬の使用動向調査システムの開発に関する研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K07128
体系的課題番号
JP20K07128
配分額
(総額)
3,900,000円
(直接経費)
3,000,000円
(間接経費)
900,000円

抗菌薬使用量は、抗菌薬適正使用を推進する上で重要なアウトカムデータの1つとなる。他施設間・自施設の経年変化をモニタリングする上で抗菌薬の使用密度(AUD)・使用日数(DOT)が有用とされている。しかし、AUD算出するための集計は煩雑で手間がかかる現状がある。厚生労働省委託事業AMR臨床リファレンスセンターにより医療機関でのAMR対策に活用できる感染対策連携共通プラットフォームが運用され、施設名が分からない状態で個人の識別ができる情報は収集せずにAUD・DOT算出ができるアプリを開発している。しかし、参加施設として登録しているがAMU情報に協力しているのは全国で現在780施設程度である。その原因としては、Webを用いて支援するシステムであるため抵抗感をもつ施設もあることが考えられる。そこで手軽に自施設内や地域の抗菌薬使用状況把握を目的にした診療報酬用データを用いた抗菌薬使用量算出システムの構築を目指した。
【システム開発】スタンドアローン状態で運用可能なシステムとし、Microsoft Accessを用いデータの抽出、結合、AUD・DOT算出する。さらにMicrosoft Excelを用い日常業務で利用しやすいようAUD・DOTを各薬剤とその系統ごとに視覚化する。DPCデータ(EFファイル)、レセプトデータとした。各月ごとの診療報酬データファイルを指定のフォルダに置き、入力操作を要さずクリック操作のみで処理を完了することができた。4つの医療機関において試験的に動作確認を実施した。DPCデータ(EFファイル)を用いての抗菌薬使用量算出では、すべての施設においてJ-SIPHEのシステム算出結果とほぼ同様の結果であった。一方、レセプトデータでは、施設間でバラツキが認められ、原因としては各施設間のレセプトデータの入力方法の差異による可能性が考えられた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K07128
ID情報
  • 課題番号 : 20K07128
  • 体系的課題番号 : JP20K07128