共同研究・競争的資金等の研究課題

2007年 - 2008年

骨細胞ネットワークの形態異方性にもとづくスマート材料の提案

日本学術振興会  科学研究費助成事業 萌芽研究
  • 北條 正樹
  • ,
  • 安達 泰治
  • ,
  • 井上 康博
  • ,
  • 田中 基嗣

課題番号
19656031
配分額
(総額)
3,300,000円
(直接経費)
3,300,000円

本年度の成果は次のように要約される.
1) 細胞間ネットワークの力学刺激感知・情報伝達挙動に対する確率モデルの導入
実際の骨細胞の力学刺激感知感度および骨細胞ネットワークにおける隣接骨細胞への伝達情報量には,大きなばらつきが存在すると考えられる.そこで,前年度に構築した形態異方性を考慮した力学刺激感知・情報伝達モデルに確率モデルを導入した.これにより,骨形成・骨吸収の閾値と不感帯が数理モデル上で表現可能となった.
2) 各階層を貫く数理的枠組みの構築
以上で構築した骨リモデリング現象の各階層での力学挙動・相互作用モデルを組み込んで,微視的な細胞ネットワークによる力学刺激感知(センサ)・情報伝達(プロセッサ)から,細胞活動による巨視的な骨構造リモデリング(アクチュエータ)までの全階層を貫く骨リモデリングのマルチスケール力学的数理モデルを構築した.
3) 皮質骨・海綿骨における骨梁・細胞間ネットワーク構造の3次元観察
ブタ大腿骨を用いて,3次元マイクロCTスキャン及び共焦点レーザー蛍光顕微鏡を用いて,皮質骨および海綿骨における骨梁・細胞間ネットワーク実構造を観察した.
4) 骨再生/リモデリングシミュレーション 3)で観察した実構造を対象として,2)で構築したマルチスケール数理モデルを用いて,骨再生/リモデリングシミュレーションを行い,細部のパラメータを訂正する.これにより,骨再生/リモデリングの精密な数理モデルを完成させた.