2017年12月
児童期における他者の対立問題への子どもの介入行動の実現に向けた検討
ピア・サポート研究
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- 巻
- 14
- 号
- 開始ページ
- 17
- 終了ページ
- 28
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
近年,対立問題に関する研究が増えてきている。特に子どもの介入行動の実現を目指したピア・メディエーションなどの教育的支援について検討されている。しかし,このような子どもの介入行動はこれまでの研究知見との理論的な結合が検討されてこなかった。そこで本研究は,児童期の子どもの介入行動に焦点を当て,その特徴とこれまでの研究を概観した。次に,子どもの介入行動を捉える概念として,援助行動と向社会的行動の研究に焦点を当てて検討した。その後,計画的行動理論と友人関係研究を参考に,学校環境において児童期の子どもの介入行動が実行されるプロセスを捉えるモデルを提示した。このモデルから,子どもの介入行動が実現するための学校における教育的支援の在り方について検討した。その結果,子どもの介入行動を肯定する社会的目標が影響し,教育的支援が実践される集団において,共感性と道徳性を高めつつポジティブな尊敬を促す相互作用が行われることが重要であると示唆された。