共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

知識移転・共有のミクロ的基礎に関する研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究
  • 佐々木 康朗

課題番号
18K13950
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

本研究課題は三カ年計画であるが、一年目である本年度は、知識移転・共有のミクロ的基礎に関する基礎的な理論モデルの構築に取り組んだ。ここでいうミクロ的基礎とは、他者への知識移転を、個々の意思決定主体(個人や組織)による意思決定の結果と捉えた場合のメカニズムを指す。特に、必然的に知識の提供者と受容者が関わるため、複数意思決定主体の相互作用を扱うゲーム理論が基礎となる。
まず基礎的な分析として、このような状況での意思決定主体の合理的選択を扱うため、特に現実的な意思決定状況である多目的ゲーム(通常のゲーム理論と異なり、複数の意思決定基準を持つ場合)における選択プロセスを理論的にモデル化し、その特徴について検討を行った。この成果は、意思決定・ゲーム理論関連の著名な国際学会および国際論文誌にて報告した。
加えて、実証的な観点からの研究も実施し、システム科学の分野で発展しているシステム知性と呼ばれる行動特性が、知識移転・共有を含む組織的知識創造のプロセスにどのように作用するかを、国内の企業等勤務者を対象としたアンケート調査のデータに基づき、統計的に分析した。この結果、ある種の行動特性が、特定の知識創造プロセスに有意に影響を及ぼしていることが明らかになった。この結果は、経営学関連の著名な国際会議にて報告した。