2000年 - 2012年
緊張部型中耳真珠腫の成因・進展機序の解明、予防と手術的治療に関する研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
緊張部型真珠腫に対するcartilage tympanoplasty は長期的にも鼓膜の再陥凹を防止し、聴力改善も良いこと、そして滲出性中耳炎の罹患と緊張部型真珠腫との関係のあることが理解された。真珠腫進展や真珠腫上皮の活性に上皮下の線維芽細胞が関与することが考えられ、上皮と上皮下組織の相互作用による影響の大なることが理解された。動物実験にて温度応答性培養皿で家兎鼻粘膜上皮細胞シートを作製し、中耳へ移植し良好な粘膜再生が確認され、組織学的にも機能的評価(中耳腔の圧測定)にも良い結果を得られた。上皮細胞の分化に 1.170 関係する Caspase-14が真珠腫上皮細胞に特異的に発現していることを確認。Caspase-14 プロモーターが中耳真珠腫の治療(遺残真珠腫上皮の消失)に役立つ事が示唆された。
- ID情報
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- 課題番号 : 22591891
- 体系的課題番号 : JP22591891