共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

モンゴル国における住居改善の実践を伴う定住の住まいに関する研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K04860
体系的課題番号
JP20K04860
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

本年度もパンデミックのため、海外での調査・実践活動ができなかった。このため次年度にモンゴルでの研究活動を集中し行うこととし、国内における研究・実践活動を可能な限り行なった。他分野の研究者との共同研究を含む以下のような研究・実践活動を行った。
1)鳥取大学乾燥地研究センター共同利用研究に継続参画し、ウランバートルの古写真と絵図、旅行記等に対して深めた知見により、19世紀末から20世紀前半にかけてのウランバートルの建築や都市の建設における建築構法・木材利用および建設者に関する分析を行ない、ウランバートルの歴史的背景について都市・建築の観点より明らかにした。その成果を、共同執筆による著書「モンゴルにおける木材利用と森林後退―19世紀から20世紀前半の写真より(堀田あゆみ、渡邊三津子、鈴木康平編著、遊文舎、2020.3月)」として出版した。
2)ウランバートルにおけるゲル地区の住まい、社会主義時代に建設されたアパートの住まいに関するこれまでの調査結果の一部を、国立民族学博物館特別展「邂逅する写真たち モンゴルの100年前と今」において詳細な建築模型やパネルにより展示・公開した。建築模型制作においては、ゲル地区のセルフビルド住宅や移動住居ゲルの構法についても再現し、現地住民の住宅建設手法についての検証を行なった。
3)NPO法人GERにおいて毎月定例研究会を実施し、日本の建築・都市計画分野の専門家、モンゴル科学技術大学土木建設学部、森林研究所、現地におけるゲル地区の住居改善の活動家との情報交換を行い、住居改善のノウハウに関する情報交換を行なった。
4)大学所在地の厚木市における市民参加のまちづくりワークショップに参画し、住民の側からのボトムアップ型まちづくりに関する実践経験を得た。この活動によりウランバートルにおける住民との連携による住居改善の実践活動に役立つ貴重な知見を得ることができた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K04860
ID情報
  • 課題番号 : 20K04860
  • 体系的課題番号 : JP20K04860

この研究課題の成果一覧

書籍等出版物

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  • 島村一平, 小長谷有紀, 青木隆絋、井上治、辛嶋博善、川瀬慈、佐藤憲行、滝口良、滝澤克彦、寺村裕史、林俊雄、原田紀、堀田あゆみ、八尾廣、山中典和、楊海英、S.チョローン、Ts. オンチメグ、J. ハグワデムチグ、B. バーサンジャルガル、G. ビャンバラグチャー、B. バンジンニャム、A. ボルマー (担当:分担執筆, 範囲:社会主義時代の都市開発と集合住宅、ゲル地区の住まい)
    国立民族学博物館 2022年3月
  • 堀田あゆみ, 渡邊三津子, 鈴木康平, 編著, 伊藤健彦, 辛嶋博善, 小長谷有紀, 滝口良, 八尾廣, 山中典和 (担当:共著, 範囲:第2章 都市の拡大と木材利用)
    遊文舎 2022年3月 (ISBN: 9784910433264)

講演・口頭発表等

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