2015年10月
サイトメガロウイルス角膜内皮炎により複数回の角膜移植を要した3例
あたらしい眼科
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- 巻
- 32
- 号
- 10
- 開始ページ
- 1467
- 終了ページ
- 1471
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (株)メディカル葵出版
サイトメガロウイルス(CMV)角膜内皮炎により複数回の角膜移植を要した3例を報告する。3例とも虹彩炎後の水疱性角膜症(BK)に対しDescemet膜非剥離角膜内皮移植術(nDSAEK)を施行した。その後、角膜実質浮腫および角膜後面沈着物(KPs)を認め、拒絶反応を疑い抗炎症治療するも奏効せず、再度BKとなり再移植を要した。再移植時の前房水polymerase chain reaction(PCR)にてCMV陽性であり、CMV角膜内皮炎とそれに随伴する虹彩炎による角膜内皮障害でBKが進行したと考えられた。再手術後2例では、角膜実質浮腫とcoin lesion様KPsを認めたため、再発性CMV角膜内皮炎と診断した。3例とも抗炎症治療に加え抗ウイルス治療併用により角膜実質浮腫とPKsは軽減した。原因不明あるいは再発するぶどう膜炎や角膜内皮炎にはウイルス感染の可能性を考慮し、前房水PCRを検討する必要がある。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0910-1810
- 医中誌Web ID : 2016053995