ヘテロ原子ドーピングしたグラファイト上のシリコンポリマー薄膜の微細配向制御
2017年真空・表面科学合同講演会; 第37回表面科学学術講演会/第58回真空に関する連合講演会
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- 開催年月日
- 2017年8月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 横浜
- 国・地域
- 日本
1次元半導体の電子構造を持つポリシランは電子物性が配向構造に依存するが、微細配向制御の手法は確立していない。我々はグラファイト基板へのイオンビーム照射による表面改質によりポリジメチルシラン(PDMS)薄膜の配向制御を試みた。未照射グラファイト基板上に真空蒸着したPDMS薄膜は水平配向構造をとるが、Ar$^{+}$イオン照射したグラファイト上ではランダムな配向構造をとることが吸収端近傍X線吸収微細構造(NEXAFS)分光法によりわかった。またN$_{2}$$^{+}$イオン照射したグラファイト上でPDMS薄膜は垂直配向構造をとったことから、イオンビーム照射による水平/垂直/ランダムの配向制御に成功した。さらに我々は、25$\mu$m間隔のグリッドパターンを通してN$_{2}$$^{+}$イオン照射したグラファイトにPDMS薄膜を蒸着し、光電子顕微鏡(PEEM)による観測を行ったところ、照射パターンに依存して配向構造が変化することを見いだした。これらの結果により、この手法がポリシラン薄膜の微細配向制御に利用できることがわかった。