2009年3月3日
脊椎動物の発生過程における分節時計の分子システム
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題
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- 巻
- 108
- 号
- 477
- 開始ページ
- 71
- 終了ページ
- 76
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 一般社団法人電子情報通信学会
体節は、脊椎動物の身体が構築される過程で形成され、背骨や骨格筋、肋骨のように分節構造をもつ器官の基礎となる。発生初期では、身体の前後軸に沿って未分節中胚葉(PSM)と呼ばれる一続きの組織が存在するが、時間が経過するにつれ、前側から逐次的に分節化していくことにより体節が形成される。分節化のタイミングが周期性を示すことから、細胞内には時を刻む機構(分節時計)が存在すると考えられている。マウスの場合、Hes7やLfngといった関連遺伝子の発現量が120分おきに増減を繰り返しており、この周期的な発現振動が体節の規則正しい分節化に必要不可欠であると考えられている。本研究では、体節形成に関連する分子の知見を統合し、分節時計メカニズムのモデル化とシミュレーションを行った。その結果、Hes7が周期性を生み出すエンジンであるという従来の知見に加え、周辺分子(Lfng等)が発現振動の周期と振幅の揺らぎに対する安定性を担うことが示された。また、モデルによって予想された特性は、実験結果によって得られた結果と整合性があることが示された。
- リンク情報
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- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/110007324853
- CiNii Books
- http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN10060800
- ID情報
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- ISSN : 0913-5685
- CiNii Articles ID : 110007324853
- CiNii Books ID : AN10060800
- identifiers.cinii_nr_id : 1000070261253