2020年4月 - 2025年3月
看護師によるPOCUS活用に関する研究‐DVT予防対策と安全なケアへの効果‐
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
2020年度作成した「深部静脈血栓症予防の看護」の資料冊子に基づき、協力病院であるA病院、B病院で看護師を対象とした勉強会を複数開催、また自身が主宰を務める日本血管看護研究会で看護師、臨床検査技師、理学療法士を対象とした遠隔勉強会を実施した。実施時期は、2021年8月、10月、12月で、内容は、深部静脈血栓症に今敢えて取り組む意義、発症部位、発症静脈と病態の特徴、観察方法、リスク、血栓症後症候群など深部静脈血栓症の理解に関することと、超音波診断装置の原理や活用可能性に関するものから構成した。文献やエビデンスに基づく資料と、現在の医療介護環境から考えられる深部静脈血栓症リスクや改善可能性とともに、ハンディエコーが看護ケアにもたらす影響について、参加者が意見を述べられるよう、一部グラフィックレコーディング手法を用いた対話を通じて、新しい看護方法について検討する事ができた。手術室看護師、理学療法士、WOC認定看護師、臨床検査技師から深部静脈血栓症に限定しない活用可能性に関するいくつかの意見が聞かれた。また、「深部静脈血栓症は発生していない」という認識、「深部静脈血栓症は多い」という認識の医療者がいることがわかり、それはスクリーニング方法の違いによるものと考えられ、深部静脈血栓症の検索、診断の意義そのものを改めて確認することにもつながった。
また、2019年度より実施していた福岡県内介護老人保健施設を対象とした深部静脈血栓症に関する質問紙調査について、項目数を減らし、Web調査に変更し、COVID-19流行状況を鑑み2021年度改めて実施したものの、179施設中回答が得られたのは10施設に留まった。当初の調査目的は達成できないものの、継続して情報提供に協力していただける3施設から連絡を頂いたので、調査方法を改めて検討し、高齢者施設における深部静脈血栓症への対応、予防、看護について明らかにしたいと考える。
また、2019年度より実施していた福岡県内介護老人保健施設を対象とした深部静脈血栓症に関する質問紙調査について、項目数を減らし、Web調査に変更し、COVID-19流行状況を鑑み2021年度改めて実施したものの、179施設中回答が得られたのは10施設に留まった。当初の調査目的は達成できないものの、継続して情報提供に協力していただける3施設から連絡を頂いたので、調査方法を改めて検討し、高齢者施設における深部静脈血栓症への対応、予防、看護について明らかにしたいと考える。
- ID情報
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- 課題番号 : 20H03990
- 体系的番号 : JP20H03990