2019年12月
アポクリン色汗症を疑った一例
発汗学
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- 巻
- 26
- 号
- 2
- 開始ページ
- 56
- 終了ページ
- 58
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本発汗学会
17歳男性。発熱時や長時間運動した後など、大量に発汗した際に下着が着色するエピソードがあり、当院へ紹介された。持参した下着には上背部と両側腋窩部に限局して茶褐色に着色しており、血汗症が疑われたが、サウナで誘発して回収した汗は無色、透明であり、試験紙検査で潜血は陰性であった。また、使用中のサプリメントはカルシウムを主成分とするものであり、他の成分にも色汗症と関連するものはなかった。以上より、本症例は異所性を含むアポクリン腺の関与や年齢的な発達時期を踏まえて、アポクリン色汗症と考え、その後は無治療にて経過をみたところ、自然軽快が得られた。
- ID情報
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- ISSN : 1340-4423
- 医中誌Web ID : 2020209336