共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

消滅の危機に瀕する八丈語の音声談話資料の拡充と継承のための教材開発に関する研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究
  • 三樹 陽介

課題番号
18K12391
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

本年度は、坂下の三根と坂上の末吉を中心に調査を行ない、自然談話音声データを収集し、文字に起こしてテキストとアノテーション情報を付与することで音声談話資料として整備する作業を行なった。併せて、これまでに作成したテキストやアノテーション情報の修正作業に努めた。
また、音声談話資料を活用するための記述文法書の作成と、併せて、先行研究を踏まえた文法記述の精緻化を進めている。本年度は動詞・形容詞・形容動詞・名詞述語等の活用体系の記述の精緻化を進めるとともに、用例収集・整理を行なった。本年度は三根・末吉両方言で作業を進めたが、他の方言でも同様の調査を進めている。なお、三根方言と末吉方言とについては、研究成果を2本の論文として上梓している。
平成30年度は、本研究にかかわるものとして国内学術誌に2本、国際ジャーナルに1本の論文を発表したほか、国内学会で1件、国際学会で4件の口頭発表を行なった。また、31年度発刊予定の書籍の中の1章について分担執筆した。国内学術誌で発表したものは用言や名詞述語の活用体系を記述したものであり、動詞以外も含めて活用体系を一覧できるようにした点や、末吉方言の活用体系の現状を詳述し一覧できるようにした点は意義があるものと考える。国際ジャーナルに発表した論文は言語継承に関するもので、八丈語の紙芝居について5月のスロヴェニアで開催された国際シンポジウムに招待された際の発表内容を基に論じたものである。