2014年9月20日
Gitelman症候群におけるgenetic background解析
日本内分泌学会雑誌
- 巻
- 90
- 号
- Suppl. Update
- 開始ページ
- 81
- 終了ページ
- 83
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本内分泌学会
臨床的にGitelman症候群(GS)が疑われた30例を対象に、SLC12A3遺伝子およびCLCNKB遺伝子の解析を行った。SLC12A3遺伝子変異が確定した者は17例(53.3%)、CLCNKB遺伝子変異が確定した者は10例(3.3%)で、更にSLC12A3遺伝子の新規ミスセンス変異R1018Q、新規重複変異dup ex.9-18、CLCNKB遺伝子の新規ミスセンス変異C292Gを同定した。臨床的特徴として、変異を1つも同定できなかった変異未確定群は、変異を2つ同定できた変異確定群と比較してBMIが有意に低く、代謝性アルカローシスの程度が強く、蓄尿中Cl濃度が有意に低かった。一方、変異確定群では尿中Ca濃度が有意に低かった。更に、水サイアザイド負荷試験を行った11例を変異確定・未確定の2群に分け比較したところ、変異確定群では全例とも尿中Cl排泄率の負荷前後での差(ΔFECl)が1未満で、ΔFECl<1がGS診断のカットオフ値として有用である可能性が示唆された。
- ID情報
-
- ISSN : 0029-0661
- eISSN : 2186-506X
- 医中誌Web ID : 2015051956
- J-Global ID : 201402216644120443