2020年4月 - 2024年3月
南アフリカの「ウォーター・アパルトヘイト」に関する社会的自然研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
- 課題番号
- 20K13275
- 体系的課題番号
- JP20K13275
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
-
- (総額)
- 4,290,000円
- (直接経費)
- 3,300,000円
- (間接経費)
- 990,000円
- 資金種別
- 競争的資金
本年度は複数の国内外の都市研究者と定期的なオンライン研究会を通して研究交流を実施し、最先端の都市理論や都市研究の最新動向を学び、本研究の理論的基盤の構築をすすめることができた。具体的にはルフェーブルの「空間の生産」論の現代的意義、プラネタリー・アーバニゼーション論、都市のデジタル労働者、スマート都市、投機対象となる都市空間、テック産業による都市再開発、アフリカの都市マスタープランの最新動向、特定領域を越えるアクターによる都市形成の政治(Transcalar politics, トランスカラー・ポリティクス)といった諸理論・諸研究の整理である。
新型コロナウイルス感染症の蔓延により南アフリカのヨハネスブルク市とリチャーズベイ市での現地調査は実施できなかったが、港湾都市リチャーズベイ市の建設をめぐる歴史的・社会科学的な研究を文献調査によって進めることが出来た。アパルトヘイト政権は人種隔離的な都市空間を持つ産業都市を各地に配置し、アパルトヘイト資本主義の成長促進を行った。リチャーズベイはアパルトヘイト期に石炭輸出のために自然保護地区を開削して新設した港湾建設にともなって誕生した都市である。さまざまなアクターが同地の開発に関わり、同地の統治が進められた。よって、同港湾都市の開発は「飛び地(エンクレーブ)」をめぐるトランスカラー・ポリティクス(Transcalar politics)の一例であると考えられる。
なお、本年度は本研究の「社会的自然」の概念を踏まえた論考、ヨハネスブルクの都市空間に生ずる新たなアパルトヘイトの紹介、2021年7月に起きた南アフリカ騒乱の背景に関するレポートを刊行することができた。
新型コロナウイルス感染症の蔓延により南アフリカのヨハネスブルク市とリチャーズベイ市での現地調査は実施できなかったが、港湾都市リチャーズベイ市の建設をめぐる歴史的・社会科学的な研究を文献調査によって進めることが出来た。アパルトヘイト政権は人種隔離的な都市空間を持つ産業都市を各地に配置し、アパルトヘイト資本主義の成長促進を行った。リチャーズベイはアパルトヘイト期に石炭輸出のために自然保護地区を開削して新設した港湾建設にともなって誕生した都市である。さまざまなアクターが同地の開発に関わり、同地の統治が進められた。よって、同港湾都市の開発は「飛び地(エンクレーブ)」をめぐるトランスカラー・ポリティクス(Transcalar politics)の一例であると考えられる。
なお、本年度は本研究の「社会的自然」の概念を踏まえた論考、ヨハネスブルクの都市空間に生ずる新たなアパルトヘイトの紹介、2021年7月に起きた南アフリカ騒乱の背景に関するレポートを刊行することができた。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K13275
- 体系的課題番号 : JP20K13275
この研究課題の成果一覧
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MISC
1-
アフリカ 63(4) 36-41 2023年12月31日 招待有り
講演・口頭発表等
2-
日本アフリカ学会第60回学術大会 公開シンポジウム「将来世代からアフリカ社会の未来を考える」 2023年5月14日 日本アフリカ学会 招待有り
-
第1回 Global South 研究会 2023年2月13日 社会理論・動態研究所