共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

新規シグナル分子8-ニトロ-cGMPの骨リモデリングとその破綻における機能の解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)
  • 宮本 洋一

課題番号
18K09513
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

骨は、破骨細胞による吸収と骨芽細胞による形成からなるリモデリングを繰り返すことによって、形態と強度を維持している。また、骨細胞が骨吸収と骨形成を制御する細胞であると認識されるようになってきた。骨吸収と骨形成のバランスが崩れると、骨量の減少あるいは増加が起こる。前者の代表的な例として骨粗鬆症、後者のそれとして大理石骨病などがあげられる。一酸化窒素(NO)や活性酸素種(ROS)が骨吸収と骨形成を制御するとういう報告は多い。我々は、一酸化窒素(NO)と活性酸素種(ROS)の共通した下流シグナル分子として同定された、8-ニトロ-cGMPによる骨吸収と骨形成の制御について解析することにした。
本年度はまず、破骨細胞分化過程における8-nitro-cGMPの生成および破骨細胞分化に対する8-nitro-cGMPの影響について検討した。破骨細胞分化はNO、ROSおよび活性窒素種によって分化が促進されるという報告が多い。今回の解析では、破骨細胞前駆細胞であるマウス骨髄マクロファージおよび破骨細胞で8-nitro-cGMPの生成が確認され、炎症性サイトカインはその生成を促進した。また、外来性の8-nitro-cGMPは骨髄マクロファージからRANKL依存的な破骨細胞への分化を促進した。一方、ニトロ下されていないcGMPにはそのような活性は認められなかった。
続いて、骨細胞様細胞株Ocy454細胞における8-nitro-cGMPの生成を解析した。炎症性サイトカインによる8-nitro-cGMP生成の亢進は認められなかったが、副甲状腺ホルモンおよびプロスタグランジンE2によって8-nitro-cGMPの生成が促進することが明らかになった。