2014年
日本人英語の自然さとわかりやすさに対する母音の長さと強さ、調音速度の影響
『音声研究』
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- 巻
- 18
- 号
- 2
- 開始ページ
- 30
- 終了ページ
- 41
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.24467/onseikenkyu.18.2_30
- 出版者・発行元
- 日本音声学会
本稿では,日本人が語す英語の「自然さ」「わかりやすさ」を,母音長に焦点をあてた2種類の知覚実験により検討した。刺激文には,日本人英語学習者が発話した英文に,内容語の母音伸長,機能語の母音短縮,挿入母音除去という3種類の音声加工を施した音声刺激を用いた。20人の米語話者と46人の日本人英語学習者が刺激文を聞き,実験1では,発音の「わかりやすさ」を0から100の尺度で評価した。実験2では,2文1組として提示された刺激文の内で「どちらがより自然に聞こえるか」を判断した。その結果,機能語の母音長を短縮し,さらに挿入母音を除去した刺激文をより自然と判断する確率が,米語話者・日本人英語学習者ともに最も高かった。内容語の母音伸長については,米語話者は,より「自然」「わかりやすい」とは判断しなかったのに対して,日本人英語学習者は,逆により不自然と判断した。これらの結果から,日本人英語の「自然さ」「わかりやすさ」に対する母音の長さと強さ,調音速度の影響が示唆された。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.24467/onseikenkyu.18.2_30
- ISSN : 1342-8675
- CiNii Articles ID : 110009872246
- CiNii Books ID : AA11148803