2011年 - 2013年
視触覚相互作用に基づく誤定位の生起要因に関する認知心理学的研究
文部科学省 科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究) 挑戦的萌芽研究
- 課題番号
- 23653221
- 体系的課題番号
- JP23653221
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
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- (総額)
- 3,120,000円
- (直接経費)
- 2,400,000円
- (間接経費)
- 720,000円
- 資金種別
- 競争的資金
計画に従い、ラバーハンド錯覚の応用として、幽体離脱体験の研究に取り組んだ。Ehrsson (2007)の幽体離脱研究は、ヘッドマウントディスプレイを利用することにより、従来のラバーハンド錯覚実験のような視覚情報呈示の制約をはずすことができ、腕以外の部位の触覚刺激により、結果的に幽体離脱体験を実現する画期的な研究であった。このような先行研究を踏まえ、ヘッドマウントディスプレイやビデオカメラなどの3次元の映像呈示装置などを組み合わせた実験装置群を整え、視触覚相互作用による自分自身のボディイメージの誤定位現象として、2つの幽体離脱体験の実験研究に取り組んだ。1つは触覚刺激の操作であり、もう1つは視覚刺激の操作である。まず、先行研究の触覚刺激が局所的であったので、それを大域的な触覚刺激で同様の効果が得られるかどうかを調べた。すなわち、大域的な触覚刺激として、風刺激を使用した結果、現象として減弱するものの、幽体離脱体験の生起は確認できた。次に、視覚刺激の操作として、情景の仰角の効果を調べた。座位でヘッドマウントディスプレイを装着する実験において、ヘッドマウントディスプレイに呈示する情景の仰角を操作し、幽体離脱体験の生起と身体の傾斜知覚との関係を明らかにした。
- リンク情報
- ID情報
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- 課題番号 : 23653221
- 体系的課題番号 : JP23653221