JENDL-5の完成と数値解析への適用の展望,4; 高速炉速炉体系におけるJEDNL-5の積分ベンチマーク解析
日本原子力学会2022年春の年会
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- 開催年月日
- 2022年3月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 神戸(online)
- 国・地域
- 日本
日本の評価済核データライブラリJENDLの最新版となるJENDL-5が2021年12月に公開された。JENDL-5の高速炉体系への適用性を確認するため、原子力機構で整備を進めている高速炉核設計基本データベースに含まれる積分実験データを対象としたベンチマーク解析を行った。高速炉の標準的な体系における主要な核特性に対して、JENDL-5の解析値と実験値の比(C/E値)はJENDL-4.0とほぼ同じ値となることを確認した。しかしながら、感度解析の結果から、これは核種・反応毎の改訂の寄与が相殺した結果であることが分かった。一方で、マイナーアクチノイドに関連する一部の核特性においては、JENDL-4.0に比べてC/E値が大幅に改善されていることを確認した。感度解析の結果から、これらの改善効果は、Pu-242, Cm-244の核分裂断面積の改訂、Cm-245, Cm-246の捕獲断面積の改訂の効果であることが分かった。