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Invited
Mar, 2010

身体の近代──三世井上八千代と観世元滋

表象
  • 横山太郎

Volume
Number
4
First page
77
Last page
93
Language
Japanese
Publishing type
Research paper (scientific journal)

能楽観世流二十四世家元観世左近元滋は、都をどりを創始した京舞の三世井上八千代の孫である。本稿では、この二人が互いに深い関わりを持ちながら、「芸能の身体」を近代化したことを明らかにした。能と京舞の身体のありようは、リズムに合わせて揃って動くような近代的(西洋的)身体にしばしば対置されるが、彼らはともに個人的な探求によって生み出した身体性を、「学校」や「メディア」を通じて芸能集団へ全体化し、身体のあり方を統一しようとした。彼らは、伝統芸能の世界にあって、「身体の近代」を構想したのである。

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URL
http://www.repre.org/publications/journal/04/

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