2018年4月 - 2021年3月
家族性肺腺癌発病機序の分子細胞学的解析に関する研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
現在までに家族性肺癌の原因遺伝子変異とし確定しているものはないが、日本赤十字社長崎原爆諫早病院では 3 世代に渡って 24 名に肺癌の発生を認めるという、肺癌の常染色体優性遺伝形式が強く疑われる大家系を本邦で初めて見いだした。
この家族性肺癌の病原遺伝子変異を同定するため、本研究開始までに当家系内の肺癌患者3名と健常者6名のゲノムDNAのエクソーム解析を行い、17遺伝子変異を検出した。次いで、蛋白質機能予測データベースを用いて変異機能解析を行い、うち5つの遺伝子に病原遺伝子変異を認めた。
本研究では、これら5遺伝子が癌原因遺伝子であることを実証することを目指し、非小細胞肺癌検体において上記5遺伝子のターゲットリシークエンス解析を実施し、体細胞変異の浸透率の検索を行った。
研究初年度である平成30年度末までに、非小細胞肺癌検体について次世代シークエンサーを用いて上記5遺伝子のターゲットリシークエンス解析を実施した。まず、カスタムパネルを5遺伝子について設計した。次に日赤長崎原爆諫早病院にて採取・凍結保存されていた切除腫瘍組織8検体と非癌組織2検体からMaxwell 16(Promega社)を用いてゲノムDNAを抽出し、ターゲット領域を濃縮した後、Thermo Fisher Scientific社のIon S5 XL systemを用いてDNAシーケンシングを行った。その後Torrent Suite Softwareを使用しバイオインフォマティクス解析を行い、リファレンス配列へのマッピング、変異の検索とアノテーションの付与を行った。
この家族性肺癌の病原遺伝子変異を同定するため、本研究開始までに当家系内の肺癌患者3名と健常者6名のゲノムDNAのエクソーム解析を行い、17遺伝子変異を検出した。次いで、蛋白質機能予測データベースを用いて変異機能解析を行い、うち5つの遺伝子に病原遺伝子変異を認めた。
本研究では、これら5遺伝子が癌原因遺伝子であることを実証することを目指し、非小細胞肺癌検体において上記5遺伝子のターゲットリシークエンス解析を実施し、体細胞変異の浸透率の検索を行った。
研究初年度である平成30年度末までに、非小細胞肺癌検体について次世代シークエンサーを用いて上記5遺伝子のターゲットリシークエンス解析を実施した。まず、カスタムパネルを5遺伝子について設計した。次に日赤長崎原爆諫早病院にて採取・凍結保存されていた切除腫瘍組織8検体と非癌組織2検体からMaxwell 16(Promega社)を用いてゲノムDNAを抽出し、ターゲット領域を濃縮した後、Thermo Fisher Scientific社のIon S5 XL systemを用いてDNAシーケンシングを行った。その後Torrent Suite Softwareを使用しバイオインフォマティクス解析を行い、リファレンス配列へのマッピング、変異の検索とアノテーションの付与を行った。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K07269
- 体系的課題番号 : JP18K07269