2017年3月
中枢機能障害性疼痛患者における脳部位間の機能的結合と背景因子との関連:安静時fMRIによる検討
PAIN RESEARCH
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- 巻
- 32
- 号
- 1
- 開始ページ
- 52
- 終了ページ
- 59
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11154/pain.32.52
- 出版者・発行元
- 日本疼痛学会
中枢機能障害性疼痛(FSS)患者34名(男性7名、女性27名、平均年齢55.9±16.0歳)を対象に、resting-state functional MRI(rs-fMRI)を用いて脳部位間の機能的結合と背景因子との関連について検討した。その結果、痛みの強さは平均6.5±2.0、発症からの期間50.4±67.8ヵ月、Hospital Anxiety and Depression Scale(HADS)は抑うつ10.4±4.1、不安9.3±5.3、Pain Catastrophizing Scale(PCS) 38.2±11.4であった。痛みの強さと左扁桃体-左島皮質の機能的結合の間に有意な正の相関、痛みの期間は左右前帯状回吻側部と左島皮質前部の機能的結合の間で有意な負の相関、HADSの不安は右扁桃体内の機能的結合と有意な負の相関、PCSは右扁桃体-右海馬傍回・右前帯状回吻側部-右視床の機能的結合と有意な正の相関を認めた。以上より、FSS患者に対するrs-fMRIによる機能的結合の評価は、慢性疼痛の病態解明に有用であることが示唆された。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11154/pain.32.52
- ISSN : 0915-8588
- 医中誌Web ID : 2017257895
- CiNii Articles ID : 130006096908