2019年4月 - 2022年3月
イネおよびコムギの子実成長における塩耐性の解明と品種多様性
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
基準品種としてコシヒカリを、耐塩性の認められているコシヒカリの同質遺伝系統のSL540とSL506、耐塩性の比較的高いインデイカのIR64と低いIR29の穂培養を異なる培地NaCl濃度で行ったところ、すべての品種で0~5 mMで籾の充填率には明確な変化が起きなかった。また、コシヒカリとSL506、IR64、耐塩性品種のNona Bokraを出穂後0~50 mMで土耕栽培したところNona Bokraを除く品種で30 mM以上で登熟歩合に低下がみられた。これらの品種について穂首の水分含量とNa+とCl-の分析結果から穂首中の濃度を推定したところ土壌塩類濃度の増加による増加はNona Bokraでは増加がみられないにもかかわらず他の品種では増加した。これらの事から登熟に影響を与える塩濃度はさらに高い可能性があること、土壌からの吸収塩類の抑制及び植物体内での排除能が関与していることが推定された。しかし、さらに直接的な導管液中の塩濃度測定が必要であるとみなされた。
耐塩性に多様性があるとみなされるトルコ共和国のコムギにおける穂培養によるNaClに対する登熟耐性評価のための装置の作成及び実験打ち合わせのために、トルコ共和国のチュクロバ大Nona Bokra学農学部を訪問した。そして、実験協力者とともに次年度における実験に使用する品種の検討、実験方法と手順の打ち合わせ、冷却用の穂培養装置の購入、組み立て、実験装置の作成と準備を行った。
耐塩性に多様性があるとみなされるトルコ共和国のコムギにおける穂培養によるNaClに対する登熟耐性評価のための装置の作成及び実験打ち合わせのために、トルコ共和国のチュクロバ大Nona Bokra学農学部を訪問した。そして、実験協力者とともに次年度における実験に使用する品種の検討、実験方法と手順の打ち合わせ、冷却用の穂培養装置の購入、組み立て、実験装置の作成と準備を行った。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K05995
- 体系的課題番号 : JP19K05995