溝口佳寛

J-GLOBALへ         更新日: 16/08/16 16:12
 
アバター
研究者氏名
溝口佳寛
URL
http://imi.kyushu-u.ac.jp/~ym/
所属
九州大学
職名
教授
学位
博士(理学) (九州大学)

プロフィール

 計算について論理的・数学的に考察する研究を行っています. 1930年代 Alan Turingは「チューリング機械」と呼ばれる形式的な計算モデルを構成し, 計算可能性, 万能性に関する計算理論の礎を築きました. 数の計算の実現に計算モデルのテープ上に記述された文字列が重要な役割を果たしました. 計算モデル「有限オートマトン」の研究では1950年代に入り文字列集合の認識機械としての考察が始まり言語との重要な関係が導かれました. その後, 形式言語の研究は「自然言語の機械翻訳」「文献データベース」「人工知能」などの研究へと発展しています.
 数学(代数学)は「群」「環」「体」などの一種の集合上の演算を持つ代数系を対象とします. 代数系はモナドと呼ばれる圏の間の関手たちにより多種の集合間の関数を演算として持つ系に一般化されます. 多種代数系は「スタック」「木」「グラフ」などのプログラミングに必要なデータ構造を含みますので, 多種代数系やモナドの研究成果は計算の性質を考察するための強力な武器になります.
 近年の計算機の発展と普及により, 社会システムは計算機(プログラム)にますます依存して来ています. システムに要求される仕様プログラムで実現し計算機で実行します. プログラムが仕様を正しく実現していることは, 数理論理学において証明定理を正しく導いていることに対応します. 論理的に誤りがないプログラムのための仕様記述, 開発, 検証の技術は形式手法と呼ばれます. 証券取引, 交通網, 航空宇宙工学, マイクロプロセッサなどプログラムの誤りにより多大な損失が生じるシステムに形式手法は活用されています.
 最近は論理的・数学的な考察そのものにも計算機が利用され, 形式手法のための数学理論の構築と実現がますます重要になっています. 数の取り扱いのための文字列の研究のように, 計算に必要な数学概念の計算モデルの研究を続けています. 最近では, デジタル映像分野における計算のための新しい計算モデルも模索しています.

研究分野

 
 

経歴

 
2016年8月
 - 
現在
九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所 教授
 
2011年4月
 - 
2016年7月
九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所 准教授
 
2000年10月
 - 
2011年3月
九州大学 大学院数理学研究院 准教授
 
1993年4月
 - 
2000年9月
九州工業大学 情報工学部 助教授
 
1988年4月
 - 
1993年3月
九州工業大学 情報工学部 講師
 

Misc

 
K. K. K. R. Perera, Yoshihiro Mizoguchi
   2012年10月
In the first part of this paper, we survey results that are associated with
three types of Laplacian matrices:difference, normalized, and signless. We
derive eigenvalue and eigenvector formulaes for paths and cycles using
circulant matrices and pr...
田中 久治, 溝口 佳寛, 熊原 啓作
数式処理   17(2) 69-73   2011年3月
乾 徳夫, 今野 紀雄, 井口 修一, 溝口 佳寛
日本物理学会講演概要集   60(2)    2005年8月
Shuichi Inokuchi, Kazumasa Honda, Hyen Yeal Lee, Tatsuro Sato, Yoshihiro Mizoguchi, Yasuo Kawahara
   2005年4月
Bijections between sets may be seen as discrete (or crisp) unitary
transformations used in quantum computations. So discrete quantum cellular
automata are cellular automata with reversible transition functions. This note
studies on 1d reversible c...
Norio Inui, Shuichi Inokuchi, Yoshihiro Mizoguchi, Norio Konno
   2005年4月
We study a quantum cellular automaton (QCA) whose time-evolution is defined
from global transition function of classical cellular automata (CA). In order
to investigate natural transformations from CA to QCA, the present QCA includes
CA with Wolfr...

競争的資金等の研究課題

 
文部科学省: 科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究)
研究期間: 2013年 - 2014年    代表者: 溝口 佳寛
文部科学省: 科学研究費補助金(基盤研究(C))
研究期間: 2005年 - 2007年
本課題では、グラフ言語の多項式時間学習アルゴリズムとその応用に関する研究を行い、我々は、実世界のグラフ構造データを表現可能ないくつかのグラフパターンを提案し、それらに対する学習アルゴリズムの設計と知識発見システムの開発を行った。主な結果は次のとおりである。
1.ウェブデータを木構造データとみなしたとき、その木の高さはほとんどの場合小さい。そこで、高さ制約代入を用いた木構造パターンの多項式時間照合・発見アルゴリズムを提案し、学習モデルとして正データからの多項式時間帰納推論および質問学習を用い...
文部科学省: 科学研究費補助金(萌芽研究)
研究期間: 2002年 - 2002年
本研究の目的は,(1)グラフ変換を計算の単位としての計算量理論の再構築が可能であるという確信を得るための理論的結果を創造すること.(2)グラフアルゴリズム,グラフ理論,量子計算や分子計算などの新しい計算機のアルゴリズムを研究している人々と交流し少人数でも良いので新しい研究プロジェクトをスタートさせる準備を行うことであった.
(1)に関しては,グラフ変換を用いた最短経路問題の新しい解法について,2002年3月(厳密には本申請後,採択前)に次の結果を公表した.Shortest path len...
文部科学省: 科学研究費補助金(特定領域研究)
研究期間: 2002年 - 2006年    代表者: 山下 雅史
分子計算には計算過程の物理的拘束や選択的ランダム性など,自律性が由来すると期待される魅力的な側面を有するものの,現在の所は,ごく大雑把に言えば,塩基間の相補性を計算規則とする超並列シラミ潰し探索に留まっている.そこで,分子計算の特徴を生かした分子プログラムの設計論の開発が焦眉の課題であり,これが本特定領域研究を行う目的の一つであった.中間評価では各班間の共同研究の重要性が指摘されており,我々もその重要性を認識してそれ以降は共同研究に務めてきた.たとえば,局所探索に基づく配列設計アルゴリズム...
文部科学省: 科学研究費補助金(基盤研究(B))
研究期間: 1998年 - 2000年
生物化学の特に代謝系などに代表される非線形反応ネットワーク解析を前提とした統合的な生体内反応系解析システムBEST-KITをCおよびJava言語を用いて開発した。このシステムはクライアント・サーバ型に設計されており、ユーザがブラウザを使ってインターネット経由でホームページにアクセスすると、自動的にJavaアップレットプログラムがダウンロードされ、ユーザのブラウザ上で翻訳・実行される。今年度は、構築したスキームのローカルディスクへの保存と、アップロードの機能を追加し、最終的なマニュアル整備を...