共同研究・競争的資金等の研究課題

2004年 - 2006年

猫の肥満および糖尿病の発症メカニズムの解析とその臨床応用

文部科学省  科学研究費補助金(基盤研究(B))
  • 新井 敏郎
  • ,
  • 鷲頭 月美
  • ,
  • 盆子原 誠
  • ,
  • 田中 良和
  • ,
  • 木村 伸熙
  • ,
  • 小野 憲一郎

課題番号
16380214
担当区分
連携研究者
配分額
(総額)
14,100,000円
(直接経費)
14,100,000円
(間接経費)
0円
資金種別
競争的資金

1.猫のエネルギー代謝の特性1猫の肝臓は解糖系律速酵素のひとつであるグルコキナーゼ(GK)活性を欠き,グルコース取り込み活性1も犬に比べ低い.さらに糖新生酵素活性も有意に高い.また,脂肪酸生合成酵素活性も犬に比べ高いという特性を有する.2.猫のインスリン抵抗性のメカニズム猫では肥満を伴う2型糖尿病の発症が犬に比べて多く,その基盤にはインスリン抵抗性があると考えられた.猫の肝臓ではグルコース取り込みおよびその利用が低く,逆に糖新生活性は犬に比べ有意に高1いという独特の糖脂質代謝機構を有する.この猫独自の代謝機構が要因となりインスリン抵抗性が引き起こされていると考えられた.猫は犬に比べ高血糖を来たしやすく,さらに肥満しやすい性質を持つ.これらがインスリン抵抗性の要因となり,さらに2型糖尿病の発症につながると考えられた.3.猫の肥満・糖尿病治療のための予防獣医学の展開肥満や糖尿病のような多因子疾患は,その予防が最も効果的な治療法である.インスリン抵抗性を示す猫では特にその傾向が強い.人では内臓脂肪蓄積が主因となって肥満・糖尿病・高血圧などの糖脂質代謝異常が一人の患者に合併して起こるメタボリックシンドロームが医学領域の課題であるが,猫でも1同様の対応が必要となっている.人で策定されている明確な診断基準を設け,早期診断による予防の徹底が猫の肥満・糖尿病の最も効果的な対症法である.

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/d/p/16380214.ja.html