共同研究・競争的資金等の研究課題

1997年 - 1997年

外胚葉の微細パタ-ン形成の分子的基盤に関する発生工学的分子生物学的研究

文部科学省  科学研究費補助金(重点領域研究)  重点領域研究

課題番号
09275214
資金種別
競争的資金

本研究は初期の神経細胞に微細なパタ-ンを与える分子的実体を明らかにし、神経系の発生分化制御の研究に寄与することを意図したものである。
(1)脳及び頭部外胚葉の「微細なパタ-ン形成」に関与する新しい因子の同定
脳及び頭部外胚葉の形成期の細胞間や組織間の「ロ-カルなト-ク」を媒介する因子は主として分泌因子や細胞膜蛋白などであるため、最近米国の企業の研究所で開発されたシグナルペプチドを持つcDNAを酵母を用いて迅速に単離する方法でスクリ-ニングすることができる。中期神経胚の頭部神経板よりこうしたシグナルトラップcDNAライブラリ-を作成し小スケ-ル・スクリ-ニングをおこなった結果、すでに十数個の新しい神経特異的分泌因子(または膜蛋白)を同定した。現在、これらの因子の生物活性を詳しく調べるとともに、さらに大スケ-ル・スクリ-ニングをおこなっている。
(2)「微細なパタ-ン形成」に関与するChordinの下流因子の同定
神経誘導因子Chordinを作用させた未分化外胚葉を用いてデファレンシャル・スクリ-ニングを行い、多数の神経特異的遺伝子を単離した。そのうち3つの転写因子(Zic-related 1,Sox-2,Sox-D)はこれらはごく初期神経板全体に発現しており、それらの因子の活性を検討中である。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/09275214
ID情報
  • 課題番号 : 09275214