2015年
マレー半島の低地および丘陵フタバガキ林での乾燥と一斉結実
日本森林学会大会発表データベース
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- 巻
- 126
- 号
- 0
- 開始ページ
- 624
- 終了ページ
- 624
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11519/jfsc.126.0_624
- 出版者・発行元
- 日本森林学会
東南アジアの熱帯雨林では、一斉開花とエルニーニョに伴う乾燥の関係が数多く研究されてきた。この発表は、1992年から2012年までの20年間のリタートラップデータを使い、マレー半島の低地および丘陵フタバガキ林での結実現象を検証し、低温や乾燥が一斉開花・結実の誘因となっているのか、また低地フタバガキ林と丘陵フタバガキ林で結実パターンに違いがあるのかを明らかにすることを目的とした。エルニーニョのピーク付近で乾燥と結実は一致することが多く、20年間で最大の結実は低地林では1996年に、丘陵林では1998年に見られた。2002年,2005年の結実年は低地林と丘陵林で一致した。これらの結果、1)一斉開花・結実は乾燥に誘引される場合が多い、2)低温のみでは一斉開花・結実に至らない場合も多い、3)大規模な一斉開花・結実の翌年には続けて一斉開花・結実が起こらない、ことがわかった。しかし乾燥と低温は同時に生じることも多く、またすべての乾燥が一斉開花・結実をもたらすわけではないので、一斉開花現象の解明には、花芽形成の生理的メカニズム、開花遺伝子や貯蔵養分の時系列解析が一層重要となるだろう。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11519/jfsc.126.0_624
- CiNii Articles ID : 130005491110
- identifiers.cinii_nr_id : 9000347222543