共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

立位CTを用いた、立位で症状が増悪する疾患の病態解明と病変の定量化

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)
  • 山田 祥岳
  • ,
  • 山田 稔
  • ,
  • 橋本 正弘
  • ,
  • 鈴木 達也
  • ,
  • 成田 啓一
  • ,
  • 陣崎 雅弘

課題番号
20K08056
体系的課題番号
JP20K08056
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

①健常ボランティアにおいて、気管・気管支の断面積は臥位よりも立位の方が大きいこと、臥位CTよりも立位CTの方が気管・気管支の断面積から呼吸機能検査の1秒量を正確に予測できることを示し、論文発表した(Clin Anat. 2021;34(8):1150-1156)。立位での気管・気管支の断面積の正常値も算出できたため、今後この正常値が様々な呼吸器疾患の病態解明に役立つと考えられる。②側弯症を対象に、立位脊椎全長X線から得られた脊椎骨盤パラメーターを、立位CTで得られた数値と比較し、その正確性を評価したところ、第2胸椎と第5胸椎の角度は約2度、第5胸椎と第12胸椎の角度は約3度、立位CTより立位脊椎全長X線での値が小さくなる傾向を認め、論文発表をした(BMC Musculoskelet Disord. 2021;22(1):899)。立位脊椎全長X線から得られる胸椎角度の評価時には注意する必要があることが示唆された。③変形性膝関節症において、臥位から立位となると、病期初期に脛骨の回旋について有意な変化が起こることを論文発表した(BMC Musculoskelet Disord. 2022;23(1):253)。初期変形性膝関節症は回旋異常がトリガーとなっている可能性が示唆された。④変形性膝関節症が重症になればなるほど、足関節のアライメントにも変化があることを論文発表した(BMC Musculoskelet Disord. 2022;23(1):321)。この結果は変形性膝関節症のリハビリテーションに役立つ可能性がある。⑤健常ボランティアの自然立位における上肢の各関節の角度の正常値を算出し、論文発表をした(J Orthop Surg Res. 2022;17(1):239)。今後、この正常値が様々な上肢運動器疾患の病態解明に役立つと考えられる。なお、後述の複数の学会発表も行った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K08056
ID情報
  • 課題番号 : 20K08056
  • 体系的課題番号 : JP20K08056