2019年12月
片眼の網膜疾患患者の利き目の検討
あたらしい眼科
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- 巻
- 36
- 号
- 12
- 開始ページ
- 1596
- 終了ページ
- 1599
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (株)メディカル葵出版
対象および方法:片眼の網膜疾患患者のうち患眼の視力がlogMAR 1.0以下の234名を対象に完全矯正視力、日常視力を測定した。利き目の判定にはhole in card法を用いた。判定結果から、健眼利き目群と患眼利き目群に分け、それぞれの健眼、患眼の完全矯正視力、日常視力および視力差について検討した。結果:Hole in card法で判定した利き目で、健眼が利き目であった群は、165名で患眼が利き目であった群は69名であった。健眼、患眼の視力差は、完全矯正視力では健眼利き目群でlogMAR 0.27±0.29、患眼利き目群でlogMAR 0.17±0.21であった。日常視力では健眼利き目群でlogMAR 0.42±0.36、患眼利き目群でlogMAR 0.21±0.36であった。結論:片眼の網膜疾患患者では健眼が利き目の人が多いことがわかった。健眼利き目群の日常視力での健眼と患眼の視力差がlogMAR 0.42であったことから、健眼を完全矯正して視力差をつけ、健眼と患眼の視力差をlogMAR 0.4以上にすることが、患眼から健眼に利き目が切り替わる条件の一つになる可能性が示唆された。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0910-1810
- 医中誌Web ID : 2020149255