2017年4月 - 2020年3月
教育機会拡大期における中等職業技術教育再編の日本的特質の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本年度は、1960年代以降の産業教育研究連盟の技術教育論について、特に産教連の理論的主導者であった清原道寿の技術教育論を整理し、それが高度成長期の社会変動の中でいかに変容したのかについて検討した。1958年学習指導要領にて「技術・家庭科」が形成されるまでは、様々な担い手が産業教育研究連盟に同居していたが、1960年代に入ると産教連内部の担い手のスタンスの分化が顕在化するようになったが、そのうち清原道寿氏はあくまで産教連内部にとどまり、国家に抵抗的な技術教育のあり方を模索し、とりわけ教育実践としての追求を深めていったことが覗えた。今年度中に学会報告をすることはできなかったが、次年度以降に学会報告ならびに原稿化するための準備を行うことができた。
また、それと並行して1950年代から60年代にかけての産業教育研究連盟に関する議論については、2017年度に日本教育学会大会で報告した内容を精査し、2019年度刊行予定の書籍に掲載される原稿としてまとめあげるための作業も行っている。「技術教育」を、普通教育と職業教育の境界線を揺れ動く存在として把握しつつ、「普通教育としての技術教育」という構想が、戦後の「普通教育」構想にいかなる影響を与えていたのかを追求する論文としている。
さらに、上述したような戦後の職業教育をめぐる状況を、より俯瞰的に把握するために、とりわけ戦後の民間教育運動の「複線化構想案」に焦点をしぼりながら、それをめぐっていかなる困難と葛藤が生じていたのか、それらが戦後の職業教育をめぐる論争においてどのような意味があったのかを、教育目標評価学会大会の課題研究として報告した。
また、それと並行して1950年代から60年代にかけての産業教育研究連盟に関する議論については、2017年度に日本教育学会大会で報告した内容を精査し、2019年度刊行予定の書籍に掲載される原稿としてまとめあげるための作業も行っている。「技術教育」を、普通教育と職業教育の境界線を揺れ動く存在として把握しつつ、「普通教育としての技術教育」という構想が、戦後の「普通教育」構想にいかなる影響を与えていたのかを追求する論文としている。
さらに、上述したような戦後の職業教育をめぐる状況を、より俯瞰的に把握するために、とりわけ戦後の民間教育運動の「複線化構想案」に焦点をしぼりながら、それをめぐっていかなる困難と葛藤が生じていたのか、それらが戦後の職業教育をめぐる論争においてどのような意味があったのかを、教育目標評価学会大会の課題研究として報告した。
- ID情報
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- 課題番号 : 17K04614
- 体系的課題番号 : JP17K04614
この研究課題の成果一覧
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MISC
1-
日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究(C)研究成果報告書(研究代表者木村元)『日本における学校化社会成立の諸相ー学校システム「周辺」部に注目してー』 173(198) 2018年3月
講演・口頭発表等
3-
Asian Law and Society Association 4th Annual Meeting 2019 In Osaka, Japan 2019年12月13日
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教育目標・評価学会第29回大会 和光大学(東京) 2018年11月23日
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日本教育学会第76回大会 2017年8月26日