共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2024年3月

ディジタルー分子情報変換によるマクロファージ型分子ロボットの構築と制御

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(A)  基盤研究(A)

課題番号
20H00619
体系的課題番号
JP20H00619
配分額
(総額)
45,110,000円
(直接経費)
34,700,000円
(間接経費)
10,410,000円

本研究では、「マクロファージ型分子ロボット」を構築すると伴に、ディジタルの世界と当該分子ロボットをつないで、ディジタルハイブリッドな分子ロボットを構築することを目的としている。
代表者・瀧ノ上は、分担者・佐藤と協力して、分子ロボットへのターゲット分子のセンシング機能の付与の実験を行った。分子ロボットのボディとしてDNAゲルを用いた。DNAゲルは、Y字型DNAナノ構造をネットワーク状に集積させて構築した。DNAゲルのマイクロRNA(miRNA)のセンシング機能を発展させ、DNA液滴による分子コンピューティングによって、miRNAパターンの判定をできるように改良した。アプタマや抗体などを用いて、生体的な小分子やmiRNA、細胞表面の抗原などを認識して、ある種のコンピューティングを行えるDNAゲル(知的な振る舞いができるDNAゲル)を確立するため、細胞を包み込んで阻害するようなメカニズム(人工食作用)を導入するため、抗体やアプタマ等を効率よくDNAゲル・DNA液滴の内部に修飾して、機能を発現できるよう、条件検討をした。さらに、光異性化を示す化学修飾をしたDNA液滴を作成し、温度変化に依らなくてもDNA液滴の流動化を実現できる方法を見出し、DNA液滴による分子ロボットと、細胞との融合に道筋をつけた。分担者・尾上は、代表者・瀧ノ上と協力して、DNAアプタマーを用いた分子認識センサをDNAゲルの増幅機構を用いて取り組んだ。分担者・野村は、標的となる細胞を超えるサイズの人工多細胞型分子ロボットの調製方法を見出し、報告した。分担者・佐藤は、代表者・瀧ノ上とともに、DNAゲルをカプセル形状に自己集合させることに成功した。分担者・伊野は、代表者・瀧ノ上と協力して、DNAハイドロゲル内での細胞培養に成功し、ハイドロゲル内での細胞呼吸の電気化学計測に成功した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20H00619
ID情報
  • 課題番号 : 20H00619
  • 体系的課題番号 : JP20H00619