1997 - 1998
口腔粘膜症患の発症機構におけるγδT細胞の関与に関する研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 萌芽的研究 萌芽的研究
- Grant number
- 09877357
- Japan Grant Number (JGN)
- JP09877357
- Grant amount
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- (Total)
- 1,900,000 Japanese Yen
- (Direct funding)
- 1,900,000 Japanese Yen
1. ヒトおよびBALB/cAnNCrjマウスγδT細胞についてのγδT細胞レセプター共通抗原に対する抗体(anti-pan-γδTCR)、およびanti-Vγ4を用いた免疫組織化学的検索
1) 腸管粘膜やリンパ節の組織切片で観察されるγδT細胞の細胞数と比較して、舌ならびに頬粘膜の組織切片で観察されるγδT細胞の細胞数は顕著に少ない。
2) TNF-αならびにIFN-γを投与したマウス舌粘膜では健常組織と比較してγδT細胞の増加は見られない。
3) BCG投与ならびにLPS長期連続投与したマウス舌ではanti-Pan-γδTCR陽性細胞およびVγ4型γδT細胞の両者の増加傾向が見られる。
2. 扁平苔癖および舌癌から得られた臨床材料についてのanti-pan-γδTCRを用いた検索
4) 扁平苔癖病巣中心部ではγδT細胞は観察されないものの、病巣辺縁部ではγδT細胞が観察される。
5) 舌癌では病巣中心部および辺縁部共にγδT細胞は観察されない。
以上の検索結果は、口腔粘膜に通常存在するγδT細胞の細胞数は腸管粘膜ほど多くないこと、急性炎症には関与しないこと、また粘膜異常の早期に出現し、これに関与する可能性のあることを示すものである。またγδT細胞の分化に関与することが知られているIL-7を長期投与したマウス舌組織切片において、観察されるγδT細胞の細胞数が増加傾向を示すことが観察されたが、このことは口腔粘膜における未分化T前駆細胞の存在を示唆している。
1) 腸管粘膜やリンパ節の組織切片で観察されるγδT細胞の細胞数と比較して、舌ならびに頬粘膜の組織切片で観察されるγδT細胞の細胞数は顕著に少ない。
2) TNF-αならびにIFN-γを投与したマウス舌粘膜では健常組織と比較してγδT細胞の増加は見られない。
3) BCG投与ならびにLPS長期連続投与したマウス舌ではanti-Pan-γδTCR陽性細胞およびVγ4型γδT細胞の両者の増加傾向が見られる。
2. 扁平苔癖および舌癌から得られた臨床材料についてのanti-pan-γδTCRを用いた検索
4) 扁平苔癖病巣中心部ではγδT細胞は観察されないものの、病巣辺縁部ではγδT細胞が観察される。
5) 舌癌では病巣中心部および辺縁部共にγδT細胞は観察されない。
以上の検索結果は、口腔粘膜に通常存在するγδT細胞の細胞数は腸管粘膜ほど多くないこと、急性炎症には関与しないこと、また粘膜異常の早期に出現し、これに関与する可能性のあることを示すものである。またγδT細胞の分化に関与することが知られているIL-7を長期投与したマウス舌組織切片において、観察されるγδT細胞の細胞数が増加傾向を示すことが観察されたが、このことは口腔粘膜における未分化T前駆細胞の存在を示唆している。
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- ID information
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- Grant number : 09877357
- Japan Grant Number (JGN) : JP09877357