2018年1月20日
中世と近現代との「対話」―アンダルス(イスラーム・スペイン)の遺したモノをめぐる議論のゆくえ―
早稲田大学高等研究所セミナーシリーズ 【新しい世界史像の可能性】 「モノをめぐる歴史のこれまでとこれから」
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 口頭発表(一般)
- 開催地
- 早稲田大学戸山キャンパス
19世紀から20世紀、そしていま現在にかけ、西欧型の「国民国家」を建設しようとするにあたって、自らの過去と真剣に向き合わざるを得なくなったスペインにとっては、「他者」であり「他者」ではないアンダルス(イスラーム・スペイン)の歴史をどのように理解するかは喫緊の課題となり続けている。本報告では、このアンダルスの遺したモノ(文字情報・遺構など)をめぐって誕生した19世紀の歴史解釈を論じた。そして、この19世紀的解釈と現在の歴史学研究の成果との乖離を提示しながら「中世と近現代との対話」の意義を示した。